2024.03.27
#コラム
ZEH基準の断熱性能と省エネ指標のBEIとは
断熱性能のお話をするのに欠かせない、「ZEH基準」。
今回はZEHとは何かについてご説明させていただきます。
INDEX
ZEH(net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス))
まず、「ZEH」と「ZEH水準」の違い。
ZEH住宅とは
・断熱性能基準となるUA値が0.4以下(北海道の地域区分1・2の場合)
・省エネ効果の高い冷暖房や給湯機器の導入により、一次エネルギー消費量等級4以上
・再生可能エネルギー(太陽光発電など)によって電気を創る「創エネ」によって、年間のエネルギー消費の収支をゼロにする住宅
ZEH水準の住宅とは
「断熱性能等級5」+「一次エネルギー消費量等級6」の項目からなる省エネ性能の水準を満たした住宅のコト。
ZEH水準を決める、断熱性能等級と等級と一次エネルギー消費量等級(BEI)
北海道地域における断熱性能等級
等級7:UA値0.20以下
暖冷房にかかる一次エネルギー消費量の削減率が概ね30%(HEAT20 G3相当)
等級6:UA値0.28以下
暖冷房にかかる一次エネルギー消費量の削減率が概ね40%(HEAT20 G2相当)
等級5:UA値0.40以下
ZEH強化外皮基準に適合する程度のエネルギー削減が得られる対策を講じた住宅
等級4:UA値0.46以下
一次エネルギー消費量等級(BEI)
(設計一次エネルギー消費量を基準一次エネルギー消費量で割った値)
建物のエネルギー効率を数値で示す指標
等級6:BEI0.8以下
基準一次エネルギー消費量から 20%以上の一次エネルギー消費量削減
等級5:BEI0.9以下
基準一次エネルギー消費量から 10%以上の一次エネルギー消費量削減
等級4:BEI1.0以下
2025年省エネ基準義務化
等級3:BEI1.1以下(既存住宅のみ)
ZEHの種類
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ZEH(ゼッチ)
『ZEH』とは省エネ基準(外皮基準+一次エネルギー消費量基準)から20%以上の一次エネルギー消費量を削減したうえで、
再生可能エネルギー等の導入により、100%以上の一次エネルギー消費量削減を達成する住宅
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ZEH+(ゼッチ・プラス)
ZEHの定義を満たし、省エネ基準から25%以上の一次エネルギー消費量削減の更なる省エネルギーを実現し、かつ以下の3要素のうち2要素以上を採用した住宅
①外皮性能(外壁、窓など)の更なる強化
②高度エネルギーマネジメント
③電気自動車を活用した自家消費の拡大措置 -
ZEH Oriented(ゼッチ・オリエンティッド)
再生可能エネルギー等を除き、省エネ基準から20%以上の一次エネルギー消費量削減を満たす住宅(都市部狭小地及び多雪地域に建設された住宅に限る。)
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Nearly ZEH(ニアリー・ゼッチ)
省エネ基準から20%以上の一次エネルギー消費量を削減したうえで、再生可能エネルギー等の導入により、75%以上100%未満の一次エネルギー消費量削減を達成する住宅
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Nearly ZEH+(ニアリー・ゼッチ・プラス)
Nearly ZEHの定義を満たし、省エネ基準から25%以上の一次エネルギー消費量削減の更なる省エネルギーを実現し、かつ以下の3要素のうち2要素以上を採用した住宅
①外皮性能(外壁、窓など)の更なる強化
②高度エネルギーマネジメント
③電気自動車を活用した自家消費の拡大措置
いかがだったでしょうか。色々な性能数値や等級によりZEH水準の住宅が創られています。
性能の高さの指標を参考に安心のお家づくりを進めてみてくださいね。